6年生は社会科の学習で,社会を支える国の三権分立の仕組みについて学んでいます。今日は人々の間のもめごとや困りごとを解消するための裁判の仕組みを,実際の事件について裁判員になって判断する活動を通じて考えました。
まず,みんながよく知っている「カチカチ山のお話」を,先生の紙芝居を見ながら聞きました。罪のない優しいおばあさんを殺し,おじいさんの代わりにかたき討ちをするウサギの話です。「かたき討ちでタヌキを殺してしまったウサギに罪はあるのか?」「罪があるとすれば,どれぐらいの重さなのか?」裁判員になって,ウサギのしたことについて考えます。
日本で裁判員制度が導入されて以降,多くの国民が裁判に関わる機会ができています。裁判員に選ばれた人は裁判に参加し,事件に関して自分の考えを伝えなくてはなりません。今日は,ウサギの罪の有無,有罪である場合の刑の重さを自分なりに考えてプリントにまとめました。
次に同じ裁判員のチームで自分の考えを出し合い,ウサギのとった行動についてチームとしての意見をまとめました。「かたき討ちだから罪はない。」,「タヌキも家族がいるだろう。悪いことをしたからと言って,タヌキを殺すことはいけない。」なかなか意見がまとまりません。それでも個々の意見をすり合わせて,みんなに意見を発表しました。
裁判員制度の裁判では,裁判員として関わる人々の意見が,裁判結果に大きな影響を与えます。国民一人一人が裁判について正しく理解し,当事者意識をもって考える姿勢がより大切になることを学習しました。